もう働きたくない。人生は1回きりなので、自分の好きなことをして暮らしたい。
誰しもがそんなことを考えたことがあるのではないでしょうか。
最近FIREという言葉をよく聞くようになりました。FIREとは「Financial Independence,Retire Early(経済的自立と早期リタイア)」の頭文字になります。
要は、働きたくなければ働かない、働きたければ働くといった選択の自由を手に入れることです。
こんな羨ましい状況を、若くして実現している人が現れてきています。後を追いたいと思うのが人情ではないでしょうか。
下記の本の著者もその1人です。この方は三菱に勤めるサラリーマンで給料に恵まれている上に、給料の8割を投資に回していました。
高配当株に集中投資する手法ですが、それだけ集中投資してもFIRE実現には、約7年ぐらいかかっています。ただ時間はかかるけれど、非常に再現性は高い手法です。
しかし、結局投資には数千万という種銭がないと、生活できるほどのリターンが見込めないため、1日でも早くFIREを実現したいと思う方には適していません。
そういう方を中心に、人気があるのがFX投資です。
FXとは「Foreign Exchange」の略で、「外国為替取引」のこと。
簡単に説明すると、1ドル100円のときに1ドル購入して、1ドルが110円になったときに売れば、10円の利益が出るといったことです。
レバレッジをかけてやるので、大きく儲かったり、大きく損したりすることも。
筆者は、自分なりに勉強してさまざまな情報を得ながら(お金を払って)挑戦しましたが、結果的に100万円以上損しています。
なぜ、そんなにも大金を損したのか。
身にしみてわかったのが、FXには夢はあるけれど、結局のところギャンブルだということ。
体験談をもとに解説していきます。これからFXを始めようと思っている人、まずはこの記事を読んでみてから判断しても遅くありません。
なぜFXはギャンブルと言い切れるのか?投資ではないのか?
FXで儲けている人もいます。
「ダウ理論とか、ダブルトップとか三尊(※FX等チャートを見るときに使われる専門用語)とか、そういったセオリーをきちんと理解すれば、月利5%から10%は現実的だ。
そしてそのお金を複利で回せば、あっという間に倍増する。複利とは、あのアインシュタインが宇宙最強の力とか、人類最大の発明と言うぐらいすごいことだ。」
そんな情報が巷には溢れており、そういう言葉がよく営業トークに利用されています。
実際に複利自体はすごいことですが、それをFXに当てはめるのは間違っています。
仮に月利10%で回せるなら、350万入金できれば、3年続けると複利の力で1億円以上になります。
月利10%とかいう話がもしあるのなら、紹介してくれる人がどれだけの期間FXをしているかわかりませんが、もっと入金できるはずで、日本でも有数の資産家になっていると思います。
しかし日本を見ても、世界を見ても資産家の上位にFXトレーダーはいない。
FXで有名な人たちも、ロスカット(※FXで言うと保証金を全て失うこと)や多額の損切りをしており、勝ち続けるのは非常に難しい、ごく一部の人が勝っているギャンブルだと思います。
FXは多くの人数を抱えるコミュニティ等に入れば大丈夫なのか?
ある程度稼いでいて、書籍も出しているような人が講師になって、永久サポートのコミュニティを作って、参加料として数十万支払う。
こういう手法もよく聞きます。
実際に筆者が参加したのはLINEを使ったコミュニティで、200人を1グループとして活動していました。
ある程度人数がいて、情報交換をしていると中には短期的(数週間から数ヶ月)に勝てる人がいます。もしくはそういった市場を読むのに長けている人が出てきます。
毎日LINEで皆のトレードが共有され、オフラインでも定期的な集まりがあり、非常に盛り上がっていました。
200人もいると、3人ぐらいは継続的に勝つ人が現れます。そしてその人を目指して、自分も勝てるのではないかと錯覚する。
運営側は、勝っている人の情報をさまざまなグループに共有し、また煽る。
ギャンブルとして考えると、例えばパチンコなら200人いれば、短期的にみた場合もっと多くの人が勝てますよね。複利の力は活かせませんが。
人数が多ければ多いほど情報交換も活発となり、基礎を学ぶという点では否定はしませんが、そこに数十万払う価値があるのかは、よく考えた方が良いでしょう。
ちなみに筆者の参加していたコミュニティは、運営側で内部分裂が起こり、あっちこっちグループLINEが変わり、現在は存在していません。
永久サポートを謳っていましたが、運営者が変わるとあっさり無くなりました。
FXは自動売買だったら大丈夫なのか?
他にもよくある手口としては、FX自動売買システムの販売があります。
それこそ、そんなお金を生み出せるシステムがあるなら、誰もが億万長者になれるのではないでしょうか。
自動売買システムの販売時には、バックテストの結果がついていることが多いです。
※バックテストとは、販売する自動売買のシステムを過去の市場に当てはめてみたら、こんな成績だよ。というものです。
しかしこれは信用するしかないというのが、購入者側の現状です。
これから販売する自動売買でマイナス収支のバックテストを出す人はいないが、勝っている自動売買は少ないという事実があるので、バックテストで勝っていることは、何の保証にもなりません。
バックテストで勝っているのは当たり前です。
極端なことを言えば、そのバックテストの結果が販売している自動売買システムかどうかすら、確認する術はないのです。
もし自動売買システムが無料や格安だったら、やって損はないのではないか?
自動売買システムが無料や格安の場合は、運営側は皆さんの取引量によってバックマージンをもらっている可能性があります。
そのシステムがどうであろうと、システム構築には経費がかかります。それを無料で開放するということは、先に取る入会金等でペイができるのか、バックマージンで成り立っています。
または、そういったシステムを無料にすることで集まってくる人は、それほど金融リテラシーが高くないとみて、その後にもっと儲かる商材があると売りつける手法が考えられます。
無料の裏には、何かあるのではないかと考えるクセはつけておきましょう。
まとめ
偉そうに解説してきましたが、筆者はFXで100万以上損していますので、少しでもお役に立てれば幸いです。
年齢を重ねてきてからの投資は時間がないため、焦りがちです。退職金で投資を始めるというパターンは最悪だと言われるのもそのためです。
今まで貯めてきた資金を、守ることも非常に大切です。
そのためには、投資に対しての基本をまず知っておくべきです。普通は缶コーヒーが1本3,000円とかだったらあり得ない、ぼったくりだと思いますよね。
月利10%というのは、そんなレベルの商品です。
月ではなく、年利10%でも高い率であることを、まず知っておくべきです。
もちろん絶対儲からないとは言いませんし、ごく稀に勝てるセンスのある人もいます。
どうしても気になるという方は、よく知らない人にお金を払うぐらいなら、下記のDMMのような大手会社で、自分で取引を始めてどんなものか見てみる方が良いと思います。
あくまで自己責任ですが…
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